「越のルビー」は福井県内で生産されるミディトマトのブランド名です。このブランド名のもととなっている品種「越のルビー」は、福井県立短期大学(現福井県立大学)農学科で育成され誕生しました。大玉トマトとミニトマトの中間(ミディ)の大きさで一般に「ミディトマト」と呼ばれています。大玉トマトと比較すると糖度が高いのが特長です。形や大きさがちょうど良く、甘みがあり、福井県内でも人気があります。
福井県内の生産地の一つ、福井市白方町は日本海に面する三里浜の一画にあります。昔から砂地の水はけの良さを活かした福井県の特産品にもなっている、らっきょうや大根、かぶなどを生産しているこの地区に、福井県から平成元年に栽培の話が持ちかけられ、栽培が始められました。しかし、水管理の難しい砂地での栽培はうまくはいかず、ほとんどが裂果してしまい、当初は全体の半分しか収穫できなかったなど苦労の連続だったそうです。「水の量が多すぎると、裂果するし、糖度も下がってしまうんです。湿気も気をつけてやらないといかんですし。トマト栽培は、水の調節が難しいんですよ」と話すのは生産者の一人、浜中広之さんです。 |
|
「とてもデリケートな野菜です。トマトは話をしてくれないから水を欲しているとか、小さな変化にも気づいてやらねばなりません。思う通りにしてあげないと良い実がならんのですわ」。
外の気温が高くなるとビニールハウスの中の温度はたちまち40度を超えてしまいます。トマトが育つ適温は27度前後。そのため換気や日よけのカーテンをするなど温度管理からも目が離せません。また各地区で工夫をこらして栽培されている「越のルビー」ですが、砂地で栽培される白方町のトマトは、他の地区のものと比べて玉がやや大きめで収量も多く糖度も比較的高めで良質です。そのため、他地区の生産者たちが見学に来ることもあるといいます。
「越のルビー」は、春と秋に収穫されます。この秋の時期に収穫される「越のルビー」は、7月中旬頃から苗を植えています。8月の下旬には草丈が2mほどに伸び、トマトの実がほんのり赤く色付いてきました。収穫は9月上旬ごろから始まり、11月まで続きます。秋に収穫されるトマトは、熟する時間が長いため、さらに糖度が高い、おいしいトマトになります。 |