福井放送番組「人間ネットワーク」
での知事発言要旨

 このページは、平成16年7月4日(日)に放送された番組「人間ネットワーク」〜『てづくり文化でまちづくり』〜(武生国際音楽祭2004音楽祭フォーラム収録)の知事発言要旨をまとめたものです。
   ◇パネラー
     小倉和夫(国際交流基金理事長)
     上木雅晴(武生国際音楽祭推進会議理事長)
     西川一誠(福井県知事)
   ◇コーディネーター
     石川満夫(丹南伝統的工芸品産業交流会会長)

地域文化・ものづくりについて

 他の出席者からは、次のような意見が述べられた。
 ものづくりとの関係において、日本ではロボットが普及しているが、日本には針供養というものがあるように、ものを使うとものに対して感謝するという考え方がある(欧米では、人間に代替するロボットは非人間化の象徴だという)。武生の古くから生きている伝統が日本の最先端技術とどこかで続いていることを示すことができたら素晴らしいことだ。
 紙をつくるとき、日本では紙を漉くという表現を使うように、日本人は丹念にものをつくるということではなく、感性や美しいものをそこに活かそうとし、ものづくりの文化に繋がっている。
 それに対する知事の発言は以下のとおり。
【知事】
 文化の面で、これからはものをつくるというよりも、ものを上手く役立つように使っていくということ、いわばメンテナンスが重要である。また、福井県民は働き者であるが、この働き者と文化がどのように上手く手を結べるかの工夫が課題だと思っている。
 もう一つは、ものづくりも大事だが、ものを売り込む、マーケティング、セールスをすることが大事である。武生の外、福井の外、日本の外にわかってもらえるようにしなければならない。 
 我々の心の中には、古いものを大事にしようという心と、新しいものに対し絶えず興味を向けようとする心がある。蔵を生かしたまちづくりは古き良きものの再生、武生国際音楽祭は、ホンモノを武生の地でやっていこうとする新しい試みがあって、それが15年も続いたわけである。新しいもの、古いもの両方ともホンモノが大事である。この二つの方向、流れを重要視して武生を応援したい。

これからのものづくり、まちづくりのあり方、方向性について

 他の出席者からは、次のような意見が述べられた。
 ものづくりは物理的なもの、目に見えるものだけではない。ものづくりの最先端と言うのは、武生国際音楽祭のように目には見えないものづくりのことではないか。そういう発想に立った場合、文化活動は遊びごとや余暇ではなく、最も価値を創造しているといえる。目に見えない新しい価値が生まれているので、武生国際音楽祭という商品が生まれている。
(フランスでは音楽祭を売り込むということをやっているが)この武生国際音楽祭もきちんと記録をとることができれば、ノウハウやアイデアがいっぱい詰まった音楽祭のやり方というものを売り込むことができるようになる。
 それに対する知事の発言は以下のとおり。
【知事】
 武生を売り出すときには、心だけではなく、物と心をセットにしてブランドとして売り出すことが大事だ。私が子供の頃好きだった武生の町並みも物と心の複合体だったと思う。
 売り出すというのは、全国レベルでチャレンジするということ。日本中に知れ渡るようにチャレンジして、武生のブランドを売り出す。こういう中で我々はプライドを持てる。武生という地域が何者であるかというアイデンティティが持てる。武生や福井県の知名度を上げることができる。

最後に一言

【知事】
 ボランティアや市民の方々が活動として長続きできるシステムが大事である。我々は、文化面を応援することが、無駄であったり、おかしいものでないという社会的な風潮をつくり、文化を発展させていきたい。