平成17年度のはじめに当たっての
職員に対する知事あいさつ

 このページは、平成17年4月1日(金)に県庁正庁で行われた平成17年度のはじめに当たっての職員に対する知事のあいさつの要旨をまとめたものです。


 新しい年度は私にとりまして任期の折り返しの時期に当たります。知事就任以来2年間、マニフェスト「福井元気宣言」に掲げましたビジョンの実現に向けまして、「スピードと決断」を旨に、全力で県政推進に取り組んでまいりました。この結果、北陸新幹線あるいは各方面の高速道路、また産業面では景気・雇用対策、福祉・教育の充実など、県政の重要課題について、ひとつの節目あるいは道筋が見えてきたと思っております。

 今年度は、これらの課題への施策をいかに具体化するか、また、これれまでの成果をより大きく結実させる、実行の時期ではないかと思うものでございます。
 新しい実行の段階を迎える施策を迅速かつ強力に推進するためには、誰が何を行うのか、実際の行動のためにはどんなエンジンが必要なのか、システム的に進めないと全体が思うようには動かないことになります。
 システムというのは、体系という単に図柄ではなくて、そこに一定の力が加わるような体系でないといけないと思います。天気予報では温暖前線、寒冷前線と言いますが、英語ではコールドシステムなどと言います。そこに気圧や温度差やエネルギーが交差するからシステムと言います。我々の仕事の体系も今回組織を見直しましたが、その図柄があるからシステムであるわけではなくて、これがいろいろな力によって動くようなシステムでないとダメだと思います。
 今回の機構改革はこうした考えの下に部を再編するとともに、副知事2人体制を導入して、「福井元気宣言」の推進体制をさらに強化することとしたわけです。
 この改革が実を結び、ここにお集まりの部長、企画幹、課長、参事、所長など管理職の皆さんが、それぞれの立場でリーダーシップを、先ほど申し上げた力というのがリーダーシップに当たると私は思います、これを発揮していただいて、各職員が自主性やチャレンジ精神を発揮することが大事であると思います。 
 今後2年間、私もしっかり気を改めまして、新しい気持ちで皆さんとともに頑張っていきたいと考えております。職員の皆さんも気持ちをひとつにしていただいて、積極的に取り組んでいただきたいと思います。
   
 次に、仕事の進め方について、考え方の一端を述べさせていただきます。4点申し上げます。1つは責任の自覚、もう1つは仕事の進め方、3つ目は現場主義の徹底、4つ目はより一層の創意工夫の推進ということであります。

(@ 責任の自覚)
 まず、責任を持つということでありますが、今ほど力の入れ方というお話しをいたしましたが、心構えの問題であります。第一は責任を持つということでございますが、今年度の人事異動に当たりましても、昨年同様皆さんが担当する仕事については、「それぞれの分野で各々の皆さんが責任を持って実行していただく」という考え方、つまり「担当分野の専門家になっていただく」という考え方のもとに、異動のサイクルを長めにしております。
 異動に当たりましては、前任者は後任者に仕事を引き継いだからそれで責任は果たしたということではなくて、引継後も後任の方をよくフォローして、業務が停滞することのないよう心配りをしていただきたいと思います。前任者、後任者がともに仕事への自覚と責任によって、一本芯の通った、よい意味でタテ割りの筋を通していただくということでございます。
 前官礼遇という言葉があります。前任の方をしかるべく礼儀をもって遇するという意味で、前任者の知識や経験をしっかり後任の方が引き継ぐという意味でありますが、そのようにやっていってほしいと思います。
 仕事を体の中に入れると体に悪いですから、仕事の中に心を込めるような仕事をしてください。頭や体の中に仕事をがっしりと入れてしまうと動きがとれませんから、仕事に心と情熱を込め、時々仕事を客観的に冷静に眺めながら物事を進めていく、これが広い意味での責任ということではないかと私は思っております。
 今ほど、リーダーシップということを申し上げましたけれども、それぞれの立場でリーダーシップを発揮していただく、私もそのように努めますが、本日の皆さんもそれぞれの立場で自らのリーダーシップを執っていただく必要があると思います。その点をまずお願いしたいと思います。

(A 仕事の進め方)
 次に2点目は、仕事の進め方であります。皆さんも今回、県内で引越しをされるような人がいらっしゃるかもしれません。いろいろ片付けものをすると、次から次へと仕事が増えてまいりますし、除雪しますとどこまでやったらいいかわからなくなってだんだん仕事が進んでおります。ある意味のある仕事を進めますと、そこからさらに意味のある仕事が広がってくるものでありまして、仕事をやる人に仕事が集まってくるということになります。あまり自分のところに仕事が集まるとかなわないということで、ほどほどにしたいなと思うかもしれませんが、そうではなくて、がんばっていただくところに次の新しい課題が出てくると思いますので、そういうつもりで、仕事が仕事を呼ぶように、県民のための有益な仕事ができるように、努めていただきたいと思います。その際大事なことは、仕事の着眼・方向をよくわきまえて仕事をしてほしいと思います。いくら一生懸命やってもうまく成功できない、成果があがらないこともお互いあるものですが、ものの着眼が必ずしも妥当ではないということがあると思います。今持っていることの関心の向きですね。そういうものをもう一回見ていただいて、どういう方向からこの問題を解決したら良いかということを是非お考えいただいて議論を進めてほしい。そういうところにまた組織的な議論や対話が生まれるのではないかと思っております。これが2点目、仕事の進め方であります。
 これに関連して、「上司は思いつきでものを言う」という本が売れていましたが、上司というのは思いつきでものを言うように聞こえるものであります。それは、思っている方向とか強さが部下から見て違うわけであります。また皆さん上司になられますが、部下もまた、「思いつき」で妙なことを、アイデアを持ってきたなというふうに感じるかもしれません。それぞれ観点が違うからでございますから、そうしたものをうまく組み合わせながら、良い結果を出してほしい、そして組織的に遠慮なく、はきはきと議論をして良い成果を出して欲しいと思います。

(B 現場主義の徹底)
 3点目は現場主義の徹底であります。現在、APDSサイクル等々現場主義で物事を進めていただいているところでございまして、感謝申し上げます。仕事の原点は現場・現地でいろんな情報をお聞きし、見、また考えるということが現場主義または現地主義であります。ただ注意を要しますのは、単にいろいろ要請を聞いたりお声を聞いたりということだけでは、決して良い仕事はできません。あらかじめ自らいろいろ考えながら、いろんな問題に取り組んでいただかなければ本当の現場主義にはならないと思います。皆さんもこれから挨拶回りなどされるかも知れませんが、挨拶回りに行かれるようなところへ絶えず平生から行っていただいて情報を交換するということが大事でして、最初にして最後の挨拶回りなどというようなことはやめてほしいと思います。絶えずいろいろな人とよく日々交流や意見交換をして、成果を上げてほしいと思っております。
   
(C より一層の創意工夫の推進)
 4点目は、より一層の創意工夫の推進でありまして、業務の改善であります。予算を使うのも大事でございます。しかし、仕事というのは必ずしも予算がなくても、いろいろ工夫をしたり制度や仕組みを見直すことによって、有効な成果が出ることは可能であると私は思います。今年度の事業でも、若い皆さんが、予算外議案を考えられて、工夫をしていただいているところがございますが、必ずしも予算はいらない。予算を使うときにはいかに有効に使わせていただくかという考え方で、仕事を進めてほしいと思います。そこに創意工夫というものが生まれてくると思っております。これが4点目のお願いであります。
 先ほど責任というお話を申し上げましたが、責任の「責」という字の上部は木でつくった印であります。下部の貝という字はお金を表します。つまり責任の「責」は、税金を納めることが原義であります。「任」の左側は人、右側は金属や物を打つ土台であります。金属を鍛える土台を表しておりまして、大きな力やあるいは動力をそこで受け止めるという意味であります。責任の本来の意味はいろいろあるかもしれませんが納税者の負託にしっかり応えて、われわれがその声を聞きながら、全力でがんばっていくという意味に取ったほうがいいと思います。個々の仕事の責任という意味ではなくて、基本的な考えに責任があると思っていただいたほうがよろしいと思います。

 以上4点申し上げましたが、この新しい年度、いろいろ課題は多いわけですが、絶えず県民の皆さんのために働き役立つ県庁を目指してがんばってほしいと思います。