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【アナウンサー】
最近、ロンドンやエジプトでは大きなテロが発生し、多くの方々が亡くなられました。また、海外のテロ対策関係者によりますと、日本でもテロが計画されているとの報道があります。
こうしたテロなどへ対応するために、国民保護という仕組みがあると聞いているんですが、まずこの国民保護についてお話しただけますか。
【知事】
国民保護という言葉はちょっとわかりにくいかもしれませんが、紛争やテロなどが起こった場合に日本の国民の命や財産を守るための仕組み、とご理解いただきたいと思います。
ちょうど今から4年前になりますが、アメリカで同時多発テロが起こり、また、海外でテロなどが頻発し、一般の方が巻き込まれる例などがあります。
このように、アメリカやロンドン、最近ではエジプトなどでいろんなこういう事件が発生しておりますけれども、ラジオをお聞きの皆さんは、現実問題として、日本でどうだとは考えにくいかもしれません。
しかし、日ごろあまり経験のない緊急のこうした事態がいつ日本で起こるかというのは分からないわけで、起こって具体的にどうするかということを日頃から考えておく必要があります。
こうしたテロ攻撃などにはいろんなタイプがありますけれども、国民を守るということで、国でこの国民保護法という法律がつくられたとご理解いただきたいと思います。
【アナウンサー】
では、この国民保護法という法律、どのような法律なのかということですが。
【知事】
この法律が成立した背景ですが、一つは平成11年頃でしたか、不審船や工作船事件など、東アジアの情勢が非常に緊迫していたということがあり、また、さきほど申し上げました平成13年の同時多発テロなどもありました。
外国にはこうした不測の事態に対応する仕組みがあるのですが、日本にはこういう事態に対応する法律は、災害についてしかなかったんですね。
そこで、昨年6月の国会で「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」という長い名前の法律ができました。この法律は、大規模なテロ攻撃や事件が発生した場合に、生命・財産を守る、また日々の生活の影響が少しでも少なくするための法律ということで、危険が迫った場合の安全な所への避難とか、あるいは、国、県、市町村などの防災機関が、どのような役割を果たすかとういうことを定めています。
【アナウンサー】
昨年、福井豪雨の際も多くの方が避難されたんですけれども、あのような避難とは何か違いがあるんでしょうか。
【知事】
そうですね。一般の災害と似ている部分もありますけれど、基本的に違っているところがあります。
まず、原因が、自然災害とかではなくて、対外的な攻撃などになりますね。
それから、豪雨、地震、台風などの自然災害では、皆さんに一番身近な市町村の長が災害の状況などを見て、避難勧告や指示をしますけれども、今回のこの国民保護の場合は、国が国家全体の危機的な状況を把握したうえで、国が判断し、県に指示がくる、発令されるわけですね。そして、県から市町村、市町村から住民の皆さんに警報が伝達されるということで、流れが、基本的に大きく違うと思います。
【アナウンサー】
福井県では、今年の7月にこの国民保護計画を全国で最初に作成したということなんでけれども、そのいち早く作成されたという理由は何ですか。
【知事】
いろいろ理由があります。
一つは、皆さんよくご存知ですが、福井県は日本海に面していることです。特に若狭地域は非常に海岸線が複雑ですし、過去にも拉致事件とか、あるいは不審船事件などが発生しています。
それから、この地域は、小説などにも話題がでましたが、全国でも最も多い15基の原子力発電所が立地しており、関西へ電力を供給しているということで、有事の際には大きな影響がでることも考えられます。そのため、計画を作り的確な対応をすることは重要であり、福井県として、全国に先駆けて行う必要があると考えています。
【アナウンサー】
福井県の置かれているさまざまな事情もあって、この国民保護計画をいち早く作成されたということなんですね。
さて、この計画にはどういう内容が盛り込まれているんでしょうか。
【知事】
法律に基づく計画ですから、県が作り、そしてこれから市町村もそれぞれに応じた計画を作ることになります。
県の計画はすでに策定しました。計画自体は、160ページに渡る膨大なものです。大まかに説明しますと、まず、平常時の備え、すなわち、訓練をしたり、救援物資を備蓄したり、あるいは年配の方、「災害時要援護者」と言うのですが、こうした方に対する支援のあり方などをしっかり準備しておくということを定めています。
次に、実際の場合ですけれども、危機的な状況では、自然災害でもそうですが、初動つまり最初に何をするかということが非常に大事です。先ほど申し上げたとおり、県では、国からの指示を受け対策本部を設置いたしますが、こういう指示が出る前から大体様子が分かりますので、本県では独自に連絡体制を作る、連絡室を設置するということにして、情報を共有化して遅れが生じないようにします。
それから、住民の皆さんに安全な所に避難していただく方法や手続きについて定めています。それから医療や食物の提供の方法、さらには攻撃を受けた、例えば発電所やコンビナートの安全確保ですね。
さらに、福井県に特異な場合として、原子力発電所が攻撃された場合がありますので、やはり一連の対応の手続きですね、こういうものをまとめて定めていますので、他県の参考にもなると思います。
最後に、事態が収束し静かになった場合の復旧とか、生活の安定の方策について定めています。
本当にこんなことが起こると大変でして、訓練というのが大事であり重視しなければならないと思います。いずれにしても、モデルがあまりない計画でしたので大変苦労をしましたが、それだけに充実しているかなと思っています。
【アナウンサー】
いろんな点に配慮して作成されたものであるということですね。
今お話のあった訓練ですが、これはいつどのような内容で実施されますか。
【知事】
それは、今年の秋、11月27日ですね。これは、美浜町の関西電力においてテロ攻撃があったという一種の想定をしまして、全国で最初の国民保護の実動訓練、実際に動く訓練ですね、図上だけではなくて。また住民の皆さんにも参加していただく、こういう訓練です。国と合同ですから、全国で最初の訓練になると思っていまして、できるだけ多くの住民の皆さんや関係機関が参加していただくといいなと思っています。
【アナウンサー】
県と市町村が一体となってこの国民保護に取り組んでおられるようなんですが、そうしますと私たち県民ももっとこの国民保護についていろいろ知っておく必要があるようですね。
【知事】
そうですね。勉強して欲しいと思います。
【アナウンサー】
今日は、国民保護計画について、西川知事にいろいろとお話を伺いました。西川知事、ありがとうございました。
【知事】
ありがとうございました。
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