西川でございます。それでは私の方から最初にお話を申し上げます。
前回の提言について、今ほど現段階でのお答えをいただいたところでありまして、ありがとうございます。また具体化をさらに深めていただければ幸いです。
また、本年は、非常に災害が多く、迅速なご支援をいただいたことに対して厚くお礼を申し上げます。
さて、「命と生活を守る河川行政のあり方について」というテーマにつきまして、何点か申し上げます。思っていることを申し上げます。
まず1つは、福井においては、7月18日に福井豪雨、またその後、何回かの台風にも見舞われまして、自然や天候が変わってきたという感じを抱いております。
佐藤技監からも環境が変わっているのだというお話がありましたが、まさにそのとおりかと思っており、特に福井豪雨では、山間部におきまして、土石流などの土砂災害が120カ所余りで発生しました。また、市街地などでも、溢水や内水による浸水被害が発生しました。
福井市の中心部においては足羽川が破堤し、大変に驚き、復旧を急いだところです。また、JR鉄道の橋梁が何本も流失するという大きな被害がありました。
我々の防災活動としては、体制を整えるよりも連絡を早くやってしまおうということで、災害対策本部をつくる前に自衛隊へ救援の連絡をするなど、人命第一で臨みました。
それから、スピードを上げようということで、特に破堤箇所については、足羽川が7月18日に破堤しましたが、20日の未明には、その場所の応急復旧をまず終えました。また、市街地の浸水に対しては、国交省からたくさんの移動ポンプ車をお借りして、翌19日の夕方には浸水区域の排水を終えることができました。どうなるのかという住民の当面の心配事を、何とかして早くなくそうということで行いました。この点についてもご支援いただいたところであり、お礼を申し上げます。
また、ボランティア活動につきましては、「福井方式」といいますか、輸送や資材の面で行政が応援をしながら、ボランティアに官民共同の体制の下に活動してもらうという方式で、6万人のボランティアの応援をいただいたところです。また義捐金につきましても、匿名の方から高額当選(2億円)の宝くじをご寄附いただくということがあり、大変に助かりました。
被災後の、原因の調査や今後の対策ですが、災害が起きますと、被災の原因や対応についていろいろな説が出まして、考え方に大変悩むものです。何が原因でどう対応するのか、専門の方に総合的にご検討いただくことが基本であり、こういう方式をとりまして、被災の10日後には「足羽川洪水災害調査対策検討会」および「山間集落豪雨災害対策検討委員会」の設置を公にしまして、今年16年度末には取りまとめる予定となっております。
復旧につきましては、先ほどいろいろなお話がございました。特に足羽川については、激特事業などご支援をいただいておりますが、できるだけ付加価値をつけた復旧をこの際行うべきではないかと思っています。先ほど、我々の提言へのご回答がありましたが、桜提を生かしながら堤防をどう補強するかなど、被災前の河川よりも値打ちのある復旧を実施したいと思っておりますので、国のご協力をお願いします。
災害時における国と地方の役割分担の問題について幾つか申し上げたいと思います。三位一体の改革、また今回、防災については、弾力的な対応もこれから進めていただくということでありますが、現在、河川の管理区間は、国と県色々でありまして、上流で国が所管しておられるところもありますし、下流を国が所管する場合や、あるいはダムを建設するところは国のこともあります。足羽川などは、市街地の真ん中を流れる川ですが、この部分は県が管理しております。いろいろな管理の基準があるのだと思いますが、災害では事業の量と質が要求されるため、今一度、新しい防災の見地から、現在の国、県、市町村の河川管理区分を合理的に改善、修正していくことが必要かと思っております。
今ほど災害の査定方式の議論がございまして、弾力的に行っていただくということですが、査定に大きな労力を要しまして、なかなか具体的な復旧の仕事がはかどらないことがあるので、これまでの査定、決裁というやり方を、いま一度合理的に詰めていただいて、復旧の方向が早く決まり、地元を安心させる努力が必要かと、このように思いました。
また、「激特事業」などでこれから何万トンもの土砂が工事により排出されます。河川の維持管理の問題でありますが、河川の浚渫あるいは土砂の処理には、大変な金がかかります。しかし終わってしまうと余り目に見えないということで、土砂の処理等の事業や補助制度のあり方についても課題があると思いますので、国としてもお考えいただきたいと思っております。
もう1つは、内水地域の市街地の浸水被害対策です。これは幾ら努力しても、川の方に水が出せないとなかなか難しいので、技術的な研究も今後の課題かと思います。
さらに、堤防の幅を拡げるとか、流れを変えるとかいろいろありますが、これだけでは最終的な水害対策はできません。農地とか、周辺の雑種地などを治水対策に有効に利用できるよう、国土交通省と農林水産省の間で調整して、幅広い防災・河川行政というものができないかと、今このような気持ちを持っております。
それから、土砂災害に対してはマップなどのソフト対策が大変有効でありまして、被害が最小限に抑えられたと思っております。
洪水の情報、河川情報、あるいはハザードマップなどについては、まだまだ不十分でありまして、特にハザードマップについては急ぐ必要があります。また洪水予報情報については、その調査地点あるいは用語など、互いに少しずつ言葉の意味を違えながら、防災のやりとりを行うことがあったような感じがいたします。特に市町村で避難指示や避難勧告を出す時などに、分かり易い用語が非常に重要でありますので、用語の使い方や情報体制の強化、また、水防本部と災害対策本部とのつながりなども、ちょっと分かり難くて、使い勝手が少し悪いような感じもいたしますので、こうした問題についてご検討願いたいと思います。
さらに、今回特に感じたのでありますが、公共と民間というのですか、公共施設の復旧はもう当然だと住民は思っております。だんだん生活水準が成熟化しておりますので、個人の住宅に対する復旧への支援という部門が重要かと思っております。
それに関連いたしまして、もちろん危ないときには逃げなくてはいけないのですが、個々の住宅や建物のレベルで防備を行わなければ、なかなか水害には対応できないと思っております。
幾つか申し上げたところでございますが、こうした点について、今後さらに我々も研究したいと思いますが、国土交通省としてもお取り組みいただければありがたいと思います。
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