白川静先生文化勲章受章祝賀会あいさつ

 このページは、平成17年6月11日(土)に京都宝ヶ池プリンスホテル(京都市)で行われた白川静先生文化勲章受章祝賀会での知事のあいさつをまとめたものです。


知事あいさつ

 白川静先生の文化勲章ご受章の祝賀会が盛大に開催されますことをお慶び申し上げます。
 先生の栄えある文化勲章の受章を福井県民を代表し、改めまして心からお祝い申し上げます。おめでとうございます。
 本日は、酒井福井市長さん、吉田福井新聞社社長さんをはじめ、福井の皆様とともにおうかがいいたしました。そして、京都の皆様、全国の皆様とご一緒にお祝いさせていただく本当にすばらしい席でございます。せっかくの機会ですので、福井県の立場からお祝いを申し上げさせていただきます。

【「白川文字学のへや」開設】

 白川先生の偉業を福井県民に広く知っていただくとともに、福井の漢字文化を育て発展させたいとの思いで、本年4月、福井県立図書館内に白川先生のすべての著作集、関連図書や中国古代文字の遺物、先生から御寄贈いただいた貴重な直筆原稿や資料を展示した「白川文字学のへや」を開設させていただきました。
 この室には、連日、児童・生徒たちはもとより多くの県民が訪れており、先生の研究成果に直に触れながら、漢字を学ぶ意欲をかきたてられています。
 また、6月4日には、文字文化研究所様の御協力をいただき、県民一般を対象とした6回シリーズの「漢字学習講座」の第1回目を開催しました。40名定員に対し3倍以上の皆様にお集まりいただき、熱心な聴講者で会場があふれました。
 さらに、7月からは小学校低学年の児童とお父さんお母さんが共に学習する「親子ふれあい漢字教室」を開催することにしております。

【「白川文字学のへや」開設記念講演会にて】白川先生あいさつ

 先生には、「白川文字学のへや」の開設を記念し御講演をお願いしました。その時、800人の聴講者の中から高校生が若者の漢字、古典離れについて、先生に質問しました。
 先生は、「中学生や高校生の時に、意味はよくわからなくても、古典や大人の文学をとにかく読んでほしい。そうしているうちに、脳に知識を吸収する受け皿ができてくる。あなたのような若い時に、自分で大人になる努力をしなければ、大人になりそこねる。がんばってほしい。」と力強く語りかけられ、励まされました。
 先生は、以前、福井での御講演で、「橘曙覧、橋本左内など郷土の先輩の業績というものを頭に浮かべながら、これを1つの起動力として、自分の学問を進めてきた」と述べておられますが、郷土の偉大な先輩である先生の、郷土の若者への愛情あふれる言葉やお気持ちは、私たち県民の心に大きな力を与えてくださるものです。

【「ふくい2030年の姿」〜自分の夢に向ってチャレンジ〜】

 福井県では、若手職員が中心になり、25年後の福井の将来像、県民の夢を描きました。現在、将来に夢や希望を十分に持てない人たちが増えていますが、このような時代をたくましく生き抜くためには、一人ひとりが自立し、自分の夢の実現に向けて学びチャレンジしていくことが何としても必要です。
 白川先生が夢の実現に向け、少年期から努力を重ねられ、今なお、文字学研究に向け揺るぎない信念を持って取り組まれるお姿は、「ねばり強く、勤勉でまじめ」と言われる福井人の象徴であり、私たちは、自分の夢をかなえる努力を惜しまず、チャレンジしていくことの大切さを先生から学ばせていただきたいと存じます。

 福井県民は男女とも平均寿命が全国第2位で日本一の健康長寿でございます。どうか白川先生には、日本国民のために、そして東洋の文化のために、ご健康にご留意されまして、一層お元気に、研究を深めていただきたいと願っております。
 今後とも、我々に力強いご指導をいただきまうよう心からお願いもうしあげまして、お祝いのことばとさせていただきます。