エネルギー研究開発拠点化推進組織の開設に当たり、ごあいさつ申し上げます。
エネルギー研究開発拠点化推進組織は、本年3月に県が策定した「エネルギー研究開発拠点化計画」推進の原動力となる組織として、この若狭湾エネルギー研究センターに設置いたしました。これまでの間の、文部科学省、経済産業省、核燃料サイクル開発機構、電力事業者等、県内の経済界、大学はじめ多くの皆様のご理解とご協力にお礼申し上げます。
【「エネルギー研究開発拠点化計画」の具体化に向けて】
本県は、昭和45年に日本初の商業用原子力発電所が稼動して以来、15基の様々な型の原子力発電所が立地する世界的にも例のない特徴を有する地域です。また、国内にあって、これら原子力発電は、我が国の原子力の約3割、また関西圏で消費する電力の約6割を供給しております。
しかし、本県が単なる発電の「工場」に止まることなく、原子力発電が本県の重要な産業であるとの位置づけを明確にし、今後は、発電所の集積を活かした“地域と原子力との自立的な連携”を目指し、新しい段階へと進む必要があります。
これは、原子力発電所の立地に伴い、交付金など個々の地域振興を求めるという従来の考え方からの転換を意味するとともに、原子力発電が本県の産学官が一体となった地域産業の活性化と、最先端の陽子線がん治療など医療の充実等による、県民にとって、継続的な福祉向上につながることの重要性を意味しています。
「エネルギー研究開発拠点化計画」は、こうした理念を「実行」するため、国、産業界、事業者、大学、試験研究機関等の協力を得て策定したものであり、計画を「実行」するために設置したこの拠点化推進組織には、研究機関や人材育成機関の集積、地域産業との連携、技術移転の推進などのための総合的なコーディネートを行うなど、この計画推進のエンジンとしての役割が、期待されております。
全国に先駆けた「エネルギー研究開発拠点化計画」の具体化は、今後の我が国のエネルギー政策を推進する上でも極めて重要と考えており、国においても、この計画を全国のモデルケースとして位置付けられ、その実現に向けて一層のご支援をお願いします。
また、電力事業者の皆様にも、この計画が、地域と原子力の自立的な連携を目指すものであることを十分に認識され、主体的かつ積極的に参画されることを期待しています。
【「世界の知恵が集結する原子力産業」の実現を目指して】
県では、本年3月に、県庁の若手職員が中心となり、25年後を想定した福井の将来像、県民の夢を描いた「ふくい2030年の姿」を作成しました。その中で本県が全国に誇るべき方向として、「世界の知恵が集結する原子力産業」の実現を目指しています。
福井に世界最高水準の「知見」を持つ研究者が集結し、福井で育んだ日本の原子力技術を積極的に海外へ移転し、福井がアジアの原子力産業をリードし、世界の原子力発電所で福井の企業・人材が活動していくことを実現します。
まさに、本日のエネルギー研究開発拠点化推進組織の開設は、これからの本県の将来を創るための第一歩であり、県としても、計画の実行とその成果が、県民、国民の目に見え、実感できるよう、強い覚悟を持って取り組んでまいります。
この組織の正式の名前は、少し長いのですが、利用者に親しまれて、やがて何かよい愛称がつくようになればよいと思っています。
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