平成18年度福井県立大学入学式あいさつ

 このページは、平成18年4月6日(木)に県立大学で行われた平成18年度福井県立大学入学式でのあいさつをまとめたものです。


 平成18年度の福井県立大学入学式にあたりまして、ごあいさつを申し上げます。
 本日、難関を乗り越え、晴れて福井県立大学に入学された皆様に対し、心からお喜びを申し上げます。また、本日まで愛情を持って皆さんを育ててこられましたご家族の皆様に対しましても、心からお喜び申し上げます。

 今年も、国内外から数多くの希望に満ちた優秀な新入生をお迎えすることができたことは、設置者である私としても大きな喜びであります。

 福井県立大学は、県民や多くの方々の期待を担い、「魅力ある大学」「個性ある大学」「開かれた大学」の「建学の精神」の下、平成4年の春、開学いたしました。
 ここにいる皆様は、ちょうど15回目の新入生ということになります。卒業生はすでに3400人を超えるに至り、福井の地はもとより、全国各地で活躍しておられる人材を輩出しております。

 今日は、県立大学の創設にあたってご尽力され、現在運営のための協議会長をしていただいております沢田先生がご臨席ですが、沢田先生には先般文化勲章を受章されました。また、ご出席の常脇前学長におかれましては、文化功労者そして瑞宝重光章を受けられました。これは我々の名誉でもありますし、皆様方には、立派な先生がいらっしゃることを念頭に置いていただきたいと思うのであります。

 グローバリゼーションや本格的人口減少など、わが国社会は大きな転換期を迎えております。地方分権が進み、国と地方の役割を見直すための議論なども進められております。このような中で、社会が求める人材も大きく変わりつつあり、全国の大学では、より一層社会に貢献できる新しい大学づくりを目指して改革を進めております。福井県におきましても、より魅力ある大学にするために、教育・研究活動の一層の活性化を図るとともに、地域との連携を深めていくことが必要と考えております。

 せっかくの機会ですので、数点お話を申し上げたいと思います。まず、第一には大学生活を十分楽しんでほしいということです。しかしきまりは十分守って欲しいということです。
 今ほど入学式ということで、玄関先に着いたのでありますが、多くの在学生がたくさんのスポーツや文化関係の勧誘をしておられました。私もチラシを7〜8枚いただきました。願わくば入部をしたいなと言う気持ちがあったのですが、それは不可能であります。つまりは「青春再び返らず」ということであります。皆さんは今まさに青春まっさかりということでありますが、やはり社会人としての役割も担い始めている時期でありますので、ルールや決まりを守って欲しいと思います。私達が学生のころはもっと世の中も緩やかで、「あ〜学生だからしょうがないなぁ。」ということで、大抵の事は許してもらった時代でありますが、今はなかなかそうもいきません。やはり、しっかり約束事は学内外で守っていただきたい。このことが、皆さんの友人やご家族を困らせない、悲しませないことだと思いますのでそれをお願いし、大学生活を多いに楽しんでいただきたいと思います。

 二つめには皆さんは大学生になられたわけですので、「心の世界」を持って欲しいと思います。
 これまでは受験勉強をしておられましたので、そんな余裕はなかったかと思いますが、受験勉強の時に国語や歴史、物理や化学の教科書に、有名な人やその本の名前が出ていたかと思います。そういうものはおそらく皆さんは全部を一度も読んだことがないかと思います。大学生になられましたので、是非そういう本を読んでほしい。それがこれからの皆さんの心の世界を創ると思います。古典は何百年、千年以上の歴史をもった本ですので、無駄がある本ではありません。きっと何か得るところがある読書になると思います。少し時代も違いますし、むずかしいと思うかもしれませんが、むしろ易しい本が多いのであって、我慢をして、そういうものに挑戦し、心の世界を創ってほしい。それが二つめです。

 第三には「自分の進歩」に心がけてほしいということです。これから皆さんは講義を受けられると思いますが、大学の授業やゼミは、点数の取りやすいものと取りにくいものがあり、ついつい易しいものを取ろうとしたり、安易に流れて大学生活を送ろうというような気持ちになるかもしれません。つまり難しいと思って、より楽そうなものに皆さんの研究や勉学を合わせないように、絶えず進歩というものに気を配ってほしいというのが三つめであります。

 最後に四点めでありますが、「時間を大切に」といいますか、気を散らさないということであります。私の経験でも大学時代というのは、元気もいいですし気が散るというのが欠点であります。多少散るのはしょうがありませんが、気を集中させる部分を持っていただくといいように思います。つまり、学ぶべき時に働いたり、働かなければならない時になお学んだり、ということがこれから起こりがちであります。学ぶときには学び、働くときには働く、気を散らさず、時間を大切に、集中することが大事だということです。

 最後になりましたが、福井県は自然や歴史の豊かな県であります。県立大学からも数十分で、例えば夏は海水浴、冬はスキーを楽しむことができます。また、福井県は、全国一、二を争う健康長寿県であります。皆様方は、まだ、健康長寿には関心がないかと思いますが、いつまでも若々しくいられる県であると思っております。食べ物も大変美味しい県でありますので、これから二年間または四年間あるいはもっと長いかもしれませんが、十二分に福井県のよさを満喫していただき、また青春を味わっていただくことを期待するものであります。

 ここ福井の地での学生生活が、皆さんの輝かしい青春時代の記憶に残る数年となりますことを心から期待いたしまして、お祝いのごあいさつといたします。
 おめでとうございました。