農林水産部、土木部事務所長等
合同会議あいさつ

 このページは、平成18年4月27日(木)に繊協ビルで行われた農林水産部、土木部事務所長等合同会議でのあいさつの要旨をまとめたものです。



 一言ごあいさつ申し上げます。
 桜も散りいよいよ新年度事業を具体的に遂行することとなります。
 農林関係と土木関係が合同で開催することはなかなかないことです。お話では、県庁ができて初めての歴史のようです。仕事の種類は違うけれども整備的なところは共通するものがあります。道路、農道、林業、土地改良、防災事業とか。道を作ると必ず農地をどうするといった関連する利害調整が出てきます。広く県土という意味では非常に密接で、情報を共有しながら、仕事を進めなければならない時代だと思います。
 日経新聞には、いまチンギス・ハンという堺屋太一さんの小説があります。毎日新聞には平岩弓枝さんの西遊記が連載されていて、毎日楽しみに読んでいます。チンギス・ハンでは、国境とか民族とか組織とか、いろんな違うものが接触すると、その境目に利害、チャンス、問題などが出てくるものです。しかし、そこにこそ新しい付加価値、新しい情報が生まれます。小説にもその様子が描かれています。皆さんの仕事でも、土木、農林と立場があるでしょうが、最終的に誰が直接担当するかは別として、両部が交わるところの付加価値を生み出すことで仕事に値打ちが出てくると思います。

 一昨年の豪雨、昨年の豪雪など思わぬ災害が発生していますが、現場におられる皆様が、責任を持って対応していただいたおかげで、県民の皆さんにも職務遂行の信頼性が伝わったと思っています。日常における災害などの事前の兆候など、何か物事が始まった瞬間の対応をしっかりとする、出来るだけ早く対応するなど、危機対策を一生懸命して欲しいと思います。事件・事故などのそれぞれの責任者として、県民の期待に応えるよう、責務を十分果して欲しいと思います。    
 ひとつだけご注意いただきたいのは、現場などの業務において抜かりなくやっていただきたいのですが、どのような形式をもって臨むのかが大事なことです。例えばトンネルができたりしたときにはテープカットなどを行う。そういう目に見える節目は危機管理においても必ず必要です。災害時において、対策本部を設けないと、外部から見ると対応がわかりにくく見えます。節目をつけて行うようにして欲しいと思います。例えば、現場の土木事務所では、災害が起きたときに職員にどう指示した、県庁にどう報告した、会議をどうした等、あとで説明ができるようにしておくことが大事です。そこに、情報の共有と問題の所在もわかるのです。一生懸命やったけど、脈絡が無く、後で説明が出来ないこともあります。それは自分たちだけが分かった内輪の仕事になります。別に説明をするために仕事をしているわけではないけれども、責任を明らかにする立場で仕事にメリハリをつけるよう臨んでいただきたいと思います。

 2点目は、本年はマニフェスト最終年ということで、昨日発表した政策合意に基づき、皆様方それぞれの立場でやってほしいのですが、創意工夫に努め、政策合意の内容について、目標数値以上の成果を残せるよう期待しています。我々の仕事は県民の皆様にご理解をいただくことで、苦労した値打ちがあるものです。県民から良かったと思われることが基本にあるのです。それをベースにして仕事を進めて欲しいと思います。    
 仕事を客観的に見ながら創意工夫をして、「二刀流」でお願いしたい。予算の関係とか、災害とか、どういうふうにして住民に理解してもらうかとか、メインの仕事は長い方の刀でやってもらって、短い方の刀は創意工夫とか次の仕事の芽を見つけるといったようなことで、これが目標数値以上の成果となります。全国の動き、民間の動きをよく勉強して、特に現場におられる方からいいアイデアが出てくると思うので期待しています。
 一昨日、全国の漆器コンクールで受賞された方の訪問を受けました。僕らぐらいの年の方でしたが、最近どうですかと聞きましたら、若い人達は大変だとおっしゃっていました。なぜですかと聞くと、儲からないからということでした。儲かるのはどうしたらよいのですか、やっぱり工夫がいるんでしょうねということでした。そうしたところ、最近はインターネットで、「自分は操作が出来ないけれども、行政の人に頼んで情報収集する」とのことでした。従来の漆器製品以外に携帯電話のストラップなど新しい分野にも挑戦しているそうです。皆さん方も事務所にいて県庁から指示がくるのかなと思わないで、全国、民間の情報をインターネットで集められると思いますから、たえず短い方の刀を鞘からこまめに出して使っていくようにしていただきたいと思います。

 3点目ですが、公共工事の状況は今後とも大きな流れとして減少傾向にあると思います。大規模な仕事がどんどんくる訳ではありませんが、国との関係ではスケールの大きい事業は早く進めるべきですし、小さな細やかなものが増えてくると思います。工夫をしながら新しい分野の役立つ工事を進めて欲しいと思います。

 4つ目は若い職員に関してですが、若い職員を教える人は、皆さんしかいません。若い人に仕事への意欲、仕事の進め方の基本を教えていかないと、将来の県の行政の水準の障壁になると思います。この育てるという仕事をないがしろにしないで欲しいのです。若い人が来た、いろいろ指示すればいいだろうという程度に思わないで、皆さんは行政上の教育者です。あなたたち以外にどこにも教える人はいないのです。一種のすり込みと云うか、最初に出会った上司とか現場の雰囲気とか職場のことはよく覚えているものです。出先に最初に配属になることが多いわけですから、新入職員への訓練をしっかり行うことは大事なことです。

 さらに、以下、農林・土木の共通課題をいいます。これらについては組織の壁を越えた一種の連帯意識を持って欲しいということです。地域の効率的な道路、砂防あるいは災害対応など農林・土木共通で手を組みながら実行して欲しいと思います。
 それから市町村合併もすべて終わりました。新しい17市町との対応になってきます。今後出先事務所のいろんな見直しもあると思いますが、市町村との連携は大事ですので、少し今までとは関係が違ってくるんだという認識をもって、仕事をしてほしいと思います。
 とくに、利用者である県民の視点から、仕事の運営を是非お願いします。使い易いものをつくる。放りっぱなし、任せっぱなしにしない。例えば、建物を建てて、「良いものができた」で終わるのではなく、建物が完成した1年後に何か不都合なことはないか、建築担当と業者とでしっかりフォローして欲しい。こういうことはあまりやっていないと思います。限られた資源を有効に使うようにして欲しい。例の耐震の事件などは、出来た後のフォローができていなかったわけです。出来上がったら終わりではなく、初めであるのです。
 次に先程も言いましたように、成果を県民に見えるようにするために、目に見える節目ということで、タイムリーな広報ですね、現場見学会、成果発表会を是非して欲しい。公共工事の成果について自分たちが一生懸命やった、それは中身が終わっただけで、県民の説明、理解は終わっていないのです。試験場などの方は、本当に何が役立つかを考えた研究テーマを設定して、最終成果がまだ出ていなくても、途中にも中間発表を行うようにすべきです。
 入札制度に関しては、全国的にもいろんな問題が起こっています。法令順守で適切な執行をしなければなりません。不都合な制度があるのなら、直していけばよいのです。この制度はおかしいんだけれども、制度だから仕方がないというようなことは長く続けないようにしなければなりません。
 最後に、農林分野、土木分野の重要課題として、農林関係では、地域農業を支える経営改善、園芸歳出額の増加、漁業の担い手の育成などが課題となっています。特に平成21年の第60回全国植樹祭の開催に向けて幅広く仕事を進める必要がありますが、単に全国からおいでいただいて木を植えるだけの大会に終わってはならないと思います。環境の問題とか、木をどうやって育てていくか、街をどうやってきれいにしていくのかの課題が、もう一本の柱としてあります。取り組みをお願いします。
 一方、土木関係では、まず、舞鶴若狭自動車道、中部縦貫自動車道の早期開通に全力で取り組んで欲しい。あと、新幹線、中心市街地、福井駅の周辺整備、災害復旧工事、建築確認等いろんな課題があり、大雪の影響などもあり日々事故なども県内で発生し、その処理に追われていると思いますが、それぞれの立場でしっかり仕事を進めて欲しいと思います。

 皆様どうかこの1年、思い切って仕事に取り組んでいただきますようお願いしまして、あいさつに代えさせていただきます。