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1 収穫直前までの間断通水
間断通水を収穫5日前まで徹底する。
収穫直前まで、稲体の活力を保つように管理することが必要である。圃場の土が白く乾くと、根も乾き、活力を失う。登熟不良や胴割発生を助長するので、厳禁である。
(1) 収穫直前まで、稲体に水分と空気を供給する。そのため、間断通水を継続する。フェーン時には一時的に湛水する。灌水に当たっては、排水路側まで見回りし、土が白く乾くことのないように、均一に水が行きわたるようにする。フェーンの危険が去ったら、すぐに落水し、間断通水に戻す。
(2) 干ばつ時に海水遡上による塩類濃度障害が発生する地域では、ECで3mS/p以下、塩素濃度では800ppm以下を取水の目安とする。しかし、緊急の場合には上記の約2倍の値を目処に、稲の生育状況やその後の天候を考慮して潅漑の判断を行う。
2 適期収穫
刈り遅れは、胴割米の増加を招くので、絶対に刈り遅れない。
収穫開始期は、籾水分25%となったときであるが、おおまかには出穂後の積算温度(出穂期翌日から毎日の日平均気温を足していった値)で推定する。本年は、ハナエチゼンで860度、コシヒカリで990度を目安とする。各地で出穂期を把握し、積算温度がこの目安数値に近づいたら、実際に籾水分を測定し、必ず籾水分を確認する。積算温度だけに頼らない。必ず、籾水分と上位枝梗の先端の粒の状態を確認する。 今年は圃場による生育差や圃場内でも個体差が大きいので、圃場ごとに籾水分を測定したり、圃場内の成熟のばらつきをよく観察するなど、特に注意が必要である。籾水分は30%以下となれば、携帯型のケット水分計で測定可能となる。籾水分は、30%以下のとき、1日あたり0.5〜0.7%程度低下する(ただし、降雨後の水分測定には注意が必要である)ので、それを基に収穫開始時期を決める。本年は、登熟期が高温で経過し、一穂内でも、登熟の進み方に差があるので、上位の枝梗の先端の籾の状況(軽胴割れがみえないか)も確認する。
また、圃場をよく観察し、黄化の早い圃場や葉の枯れ上がりが大きい圃場、倒伏程度の大きい圃場から収穫するなど、収穫作業の計画を立て、円滑な収穫作業ができるようにする。高温年は、どうしても収穫適期幅の日数も短くなりやすい(通常年で、収穫適期幅は早生品種で4〜5日、コシヒカリで6〜8日程度)ので、地域全体でも注意する。コシヒカリで早くから倒伏しているものは、穂発芽が懸念される。穂発芽したものは別仕分とし、他のものと混ざらないようにする。
3 乾燥調製
(1) 過乾燥の防止
本年は、登熟期間が高温で経過しており、米粒がもろいことが考えられる。そのため、急激な乾燥は避け、1時間当たりの水分減少(毎時乾減率)は0.8%以下とする。それ以上温度を上げない。玄米の仕上げ水分は15.0%を目標とし、過乾燥にならないよう注意する。
(2) できるだけ2段乾燥を行う。
籾水分の差が大きいことが想定される。乾燥作業終了後に乾燥が進んだり、水分が戻ったりすることがないように、2段乾燥とするなど、籾水分の均一化を図る。
2段乾燥:水分18%程度で6時間程度乾燥を止め、調湿を行った後、仕上げ乾燥を行う。
(3) 籾摺り作業は早くても乾燥終了から2〜3日後とし、籾が完全に常温に戻り、水分ムラがなくなってから行う。
4 土づくり
収穫作業を終えたら、次年度の稲作のため、土づくりを行う。
・地力向上のための有機物施用(完熟堆肥施用が望ましいが、次善策として、稲わらすき込み。稲わらの腐熟促進のためには、石灰窒素を加え、気温が高いうちにすき込む)。
・ケイ酸の補給(ケイ酸質資材の施用)。
・深耕(作土深15cm確保のため、秋耕時に耕深確保する)。
5 雑草対策
オモダカなど、多年生雑草の発生が多い場合は、水稲収穫後、雑草の茎葉が再生してから地下部移行性の除草剤を茎葉処理し、塊茎の形成を抑制する。
また、プラウ耕による反転耕は、下層の塊茎を地表近くに出し、今年できた一年生雑草の種子を土中深くに埋め込む効果が期待できる。
近年の稲作において、SU系除草剤を連用しており、広葉雑草(多年生雑草を含む)が多く残る場合は、使用法の不備(水管理など)の他に広葉雑草のSU抵抗性を考慮する。次年度稲作では、指導機関と相談して除草剤を選択するなど、除草対策を再検討する。
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