福井県越前市で、グリーンツーリズムの企画や提案を行っている『ロハス越前』。農家民宿に泊まっての農林業体験のほか、和紙・漆器・打刃物などの伝統工芸の体験メニューを提供しています。
事務局長を務める田中滋子さんは、今立町(現・越前市)の元職員という経歴の持ち主。「田舎暮らしの体験をしたい」との声に応え、2003年に地元有志と前身となる団体を設立。以来、多くの体験者を受け入れてきました。
このような活動をされている方なので、根っからの地元住民かと思いきや、実は田中さんも大阪府からの定住組。結婚を機に今立にやってきたそうです。
「嫁いできたとき、周りの方々に『こんな、なんにもないところへよく来てくださった』って言われたことを覚えています。とんでもない。こんなに暮らしやすいところはないですよ。特に食生活の満足度といったら。新鮮な山の幸と海の幸、両方が手に入るところなんてそうそうありません」
実際、『ロハス越前』の利用者にも、この地域の“食”にひかれている方が少なくありません。リピーターの中には「今の時期、どんな野菜がとれるんですか?」と定期的に訪ねて、畑仕事と料理体験をして帰る……という、県外からの若い女性もいるそうです。
「“リピート”って、田舎暮らしを考えるうえでも大事なことなんです。知らない土地にいきなり移り住んでも、なかなかうまくいくものではありません。これ!と決めた土地があったら、『ロハス越前』のような場を活用して、何回かその場所を訪れてみる。地域の方と顔なじみになって、コミュニティにとけ込んでいくことが大切なんです」