
選挙のしくみ - 選挙違反とその罰則
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10 選挙違反とその罰則
(1)選挙違反の主なケース
選挙違反は「犯罪」として処罰の対象となっています。候補者や選挙事務所関係者だけでなく、有権者にも適用されます。
ア 買収罪
金品、物品、饗応接待などによる票の獲得や誘導。金銭等を実際に渡さなくても、約束するだけでも違反となります。
また、買収に応じたり促したりした場合も処罰されます。品物を受け取った有権者も罰を受けることがあります。
イ 利害誘導罪
特定のあるいは限られた範囲の有権者や選挙運動者に対し、その者またはその者と関係のある団体(寺社、会社、学校、組合、市町村等)に対する寄附などの特殊の直接利害関係を利用して投票を誘導した場合に成立します。
また、利害誘導に応じたり促した場合も処罰されます。
ウ 選挙妨害罪
有権者や候補者などへの暴行や威迫、集会や演説の妨害、文書図画の毀棄、候補者の職業や経歴などに関する虚偽事項の公表、偽名による通信なども処罰されます。
エ 投票に関する罪
詐欺の方法で選挙人名簿に登録させること、投票所での本人確認の際に虚偽の宣言をすること、有権者でないのに投票すること、投票を偽造しまたは増減すること、投票所または開票所などで正当な理由なく投票に干渉したり投票内容を知ろうとすることなども処罰されます。
オ その他
選挙運動に関する制限をはじめ、選挙にはたくさんのルールがあります。その多くには罰則がついていて、違反すると処罰されることになります。
(2)選挙違反とその罰則
選挙違反を犯すと、罰金、禁固、懲役などの刑罰が科せられます。それに加え、当選無効や選挙権停止などの処置もとられます。
ア 当選無効
当選した候補者自身がその選挙の選挙違反で有罪になったときは、いくつかの例外的な場合を除き、当選は無効となります。
イ 連座制
連座制とは、選挙運動の総括主宰者や候補者の親族など連座制の対象となる者が買収等の一定の選挙違反を犯して刑に処せられた場合、たとえ候補者や立候補予定者が関わっていなくても、その責任を問う制度です。
(1)連座制が適用された候補者は…
- 当選が無効になります。(衆議院選挙の重複立候補者の場合、比例代表選挙での当選も無効となります。)
- 5年間、同じ選挙で同一の選挙区からは立候補できなくなります。
(2)連座制の対象者
- 選挙運動の総括主宰者
- 出納責任者
- 選挙運動の地域主宰者
- 候補者または立候補予定者の秘書
- 候補者または立候補予定者の親族(父母、配偶者、子、兄弟姉妹)
- 組織的選挙運動管理者等(組織によって行われている選挙運動で、その計画立案や調整、指揮監督など運動の管理を行う者)
(注1)対象者の違反がおとりや寝返りであった場合、連座制は適用されません。
(注2)組織的選挙運動管理者については、選挙違反を行わないよう候補者、立候補予定者が相当の注意を怠らなかった場合も適用されません。
ウ 選挙権・被選挙権の停止
選挙犯罪で刑罰(一定の場合を除く。)を科せられた者は、一定の期間、選挙権・被選挙権が停止され、停止期間中は投票することも立候補することもできなくなります。
(1)罰金刑の停止期間
- 罰金刑に処せられた場合
裁判が確定した日から5年間
- 罰金刑に処せられ執行猶予を受けた場合
執行猶予を受けている間
(2)禁固刑以上の停止期間
- 刑に処せられた場合
裁判が確定した日から刑の執行が終わるまでの間およびその後5年間
- 刑の執行の免除(時効を除く)を受けた場合
免除を受けるまでの間およびその後5年間
- 刑の執行猶予を受けた場合
執行猶予を受けている間
- 大赦、特赦または時効によって刑の執行を受けることがなくなった場合
執行を受けることがなくなるまでの間
(注)停止期間の「5年」は、例えば買収罪を繰り返すなど累犯の場合は10年となることもあります。
また、判決によって停止期間が短縮されたり、不停止となることもあります。
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