『ベルギー象徴派』展
1 開催趣旨 19世紀末のヨーロッパでは近代都市や近代技術が発達し、新しい機械や生活様式が人々の上に様々な影響を与えていました。そしてそのような近代生活とそれが内に孕んだ矛盾、更にはキリスト教の終末思想が、デカダンスのような世紀末の不安定な感情を生み出していました。このような時代潮流の中で、物質文明に背を向け、内面の秘められた真実を求めていた芸術家たちがいます。それが象徴派といわれる芸術家たちです。印象派が光に興味を持ち、目に見える現実を描こうとしたのに対し、象徴派の画家たちは、目に見えない内面の奥底の真実を象徴的に描き出そうとしました。彼らの作品は、本質的に近代批判としての側面を持っていましたが、特に統一的な様式を持っていませんでした。ただ多くの作品は、瞑想的、耽美的、幻想的、神秘的などの言葉を当てはめることができる画面上の傾向性を持っていました。
ベルギーの首都ブリュッセルは、フランス語圏であることや、象徴主義運動が本来持っていた国際的な性格から、パリと密接な関係を持ちながら、象徴主義運動の活発な拠点として機能しました。その結果ベルギーでは、独自の神秘的で憂愁に満ちた優れた作品郡が生まれたのです。
本展では、フェルナン・クノップフ、フェリシアン・ロップス、ジャン・デルヴィルなどの近代のベルギーを代表する重要な画家20名、約90点の作品によって、ベルギー象徴派の世界を紹介します。
2 名 称 『ベルギー象徴派』
3 会 期 平成17年9月9日(金)〜10月10日(月・祝)
4 休館日 9月26日(月)、10月3日(月)
5 会 場 福井県立美術館 第1、第2展示室
6 主 催 福井県立美術館
7 後援 ベルギー王国大使館
8 協力 日本航空、ヤマトロジスティクス
9 開館時間 午前9時〜午後5時(金曜日は午後8時まで)
*いずれも入館は閉館30分前まで
10 観 覧 料 一 般900円、大高生600円、中小生400円 (団体30名以上は2割引)
11 関連事業 学芸員によるギャラリートーク
9月18日(日)、9月23日(金・祝)、10月2日(日)、10月10日(月・祝)
午後2時〜
※展覧会チケットが必要です。
12 その他 ご来館の際は公共交通機関をご利用下さるよう、またお車の際はアイドリングストップにご協力下さるようお願いします。