小野光太郎コレクション展 −ユトリロ「白の時代」を中心として−
1 開催趣旨
福井県内には優れた個人美術コレクションがいくつもあります。その中でも特に福井市内に本拠を置く小野グループが所有する美術コレクションは質、量ともに優れており、これまでも県の内外でその一部が展示、紹介されてきました。小野光太郎コレクションの内容は、西洋美術、日本美術、絵画、陶器と多岐にわたりますが、特に同氏が約40年間にわたり蒐集したモーリス・ユトリロやアメディオ・モディリアーニ、マリー・ローランサン、荻須高徳、藤田嗣治、長谷川潔、佐伯祐三など、両大戦間のパリを中心に活躍した画家たちの絵画コレクションは注目を浴びてきました。この絵画コレクションの特徴は、作品の制作年代が、画家がまだ若く、貧困の中で苦悩しながら制作している時代のものに限定されているということです。これは「画家が成功し豊かになってからと、若く貧乏な時代とではその精神性が違う」という小野氏のコレクション哲学によるもので、日本画等でいわれるいわゆる若描きとは意味が異なり、逆にその画家の最も美術的評価の高い時期の作品といえます。このように独自の蒐集哲学を持ち、長い年月をかけて収集してきたコレクションは、バブルといわれる80年代後半の経済状況を背景に短期間のうちに作られ崩壊した一部の企業コレクションとは、明確に一線を画す内容を持つものといえるでしょう。
本展では小野グループの全面的な協力を得て、小野光太郎コレクションのうち、質、量共に世界的にも類例がないといわれる“白の時代”に限定したユトリロ・コレクションから30点、同じく国内最大といわれる荻須高徳コレクションの中から、1930年代の代表的な作品を中心に20点、合計50点を借用・展示し小野光太郎コレクションの一端を紹介します。
2 名 称 小野光太郎コレクション展 −ユトリロ「白の時代」を中心として−
3 会 期 平成17年8月13日(土)〜8月28日(日) *会期中無休
4 主 催 福井県立美術館
5 協 力 小野グループ
6 会 場 福井県立美術館
福井市文京3-16-1
TEL:0776-25-0452
7 開館時間 午前9時〜午後5時(金曜日は午後8時まで)
*いずれも入館は閉館30分前まで
8 観 覧 料 一般・大学生100円
*30名以上の団体は2割引
*高校生以下、70歳以上および身障者の方は無料
9 同時開催 「びっくりぎょうてん!紙わざの世界展」
8月13日(土)〜28日(日)
10 その他
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*お問い合わせ
福井県立美術館
福井市文京3-16-1
TEL:0776-25-0452
FAX:0776-25-0459