平成18年度第7回所蔵品によるテーマ展 ―美術でめぐる旅、人、風景―
県立美術館では、平成18年度第7回所蔵品によるテーマ展―美術でめぐる旅、人、風景―を開催します。
1 会 期 平成19年3月2日(金)〜3月28日(水)
2 休館日 3月12日(月)
3 開館時間 午前9時〜午後5時(入場は午後4時30分まで)
4 観覧料 一般・大学生 100円(30名以上の団体は2割引)
高校生以下、70歳以上および障害者手帳等をお持ちの方は無料
5 趣 旨
美術館に居ながらの世界の旅。ポール・ゴーギャンや歌川広重を筆頭に、古今東西バラエティー豊かな画家達を案内役に、彼らの観察の目を通して描かれた土地の人々や風景を追体験すると同時に、卓越した想像力で作り上げられた架空の場所にも飛んでみましょう。
なお、常設している岡倉天心コーナーでは、天心ゆかりの作家の作品を展示しております。
6 主な作品
ー美術でめぐる旅、人、風景ー
ポール・ゴーギャン「かぐわしき大地」
横山大観「老君出関」
歌川広重「越前湯之尾峠」など
−岡倉天心コーナーー
横山大観「春秋図」
岡倉秋水「慈母観音」など
7 問い合わせ先
福井県立美術館
福井市文京3丁目16-1
TEL:0776-25-0452/FAX:0776-25-0459
8 解説
美術館にいながら世界を旅してみませんか。灼熱の太陽の国から美しい町並みのヨーロッパの都市、そして街の名は知っていても訪れたことがない土地まで。
旅を案内してくれるのは、その名も高いポール・ゴーギャンや歌川広重を筆頭に、古今東西バラエティー豊かな画家達です。彼らの観察の目を通して描かれたその土地の人々や風景を追体験すると同時に、卓越した想像力で作り上げられた架空の場所にも飛んでみましょう。絵を通して旅の案内をつとめてくれるのは以下の画家達です。
●ポール・ゴーギャン(1848年〜1903年)
後期印象派の重要なフランスの画家、ポール・ゴーギャンが、西洋文明に失望して南太平洋の島・タヒチに楽園を求めて渡ったのは1891年4月のことです。彼はタヒチが気に入り、常に貧困や病気に悩まされながらも、かぐわしき大地と人々を描き続けます。
しかし、ここにもだんだん西洋文化が流入してくることを嫌い、素朴で原始的な生活を求めてヒヴァ・オア島に移ります。そしてその場所は彼の臨終の地となりました。
●ジョージ・オーヴァーベリー・ハート(1868〜1933、通称:ポップ・ハート)
「アメリカのゴーギャン」とも呼ばれるジョージ・オーヴァ−ベリー・ハートは、両大戦間を中心にアメリカで活躍した画家で、生前または没後も戦前までは絶大な人気を誇り、アメリカ美術を語る上で一つの地位を築きました。彼は頻繁にアメリカ国内、あるいは中南米や南洋を中心とした外国に旅行し、各地の風俗や生活に題材を求めた作品を多く残しました。今回展示するのは1921年から28年にかけて制作されたものです。
●歌川広重(1797〜1858)
「東海道五十三次」で有名な浮世絵の歌川派の絵師、広重は江戸の火消同心の安藤家に生まれ、27歳で家業を辞めて画業に専念します。風景や名所のシリーズものを次々と発表して好評を得たのは、それが当時の人にとってあこがれの外の世界を垣間見れるということ以上に、その立体的な描写や、大胆な構図、遠近法などによる絵の完成度の高さにあります。印象派の画家、ゴッホに多大な影響を与えたことで知られています。
他にもまだまだたくさんの画家達が待っています。彼らの目を通した世界の旅をどうぞお見逃しなく。