私たちは、鉄をはじめとするさまざまな金属の特性を変える「合金」をつくっています。これらは、シリコンやマグネシウムなど、複数の金属元素を組み合わせたもので、金属溶湯にほんの少し添加するだけで、硬くて強い特性や、やわらかくて加工が容易な特性など、金属材料にさまざまな機能的特性を与えることができます。「ニッチな金属の百貨店」ともいうべき私たちの製品を直接目にする機会はほとんどありませんが、実は暮らしのあらゆる部分を“縁の下” で支えているのです。
日本の自動車のほぼ100%に、弊社の合金は使われています。それ以外にも、たとえばその自動車や何トンものトラックが通っても割れないマンホールの蓋は、かつては1枚80kgもの重量がありましたが、合金の技術で今では40kg程度にまで軽量化することが可能となりました。さらにその下で私たちの暮らしを支える上水道管は、素材である鉄の粘りを増すことによって、地震が起こっても簡単に折れたり曲がったりすることがなくなりました。
代表者 | 代表取締役社長 宮脇 成志 |
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連絡担当者 | 総務課 塚本 和久 |
設立 | 1961年5月 |
県内工場開設 | 1971年10月(勝山工場) |
資本金 | 3億円 |
従業員数 | 120名(うち勝山工場 80名) |
売上高 | 180億6,500万円 |
主要取引先 | トヨタ自動車㈱、日産自動車㈱、本田技研工業㈱、新日本製鐵㈱、JEFスチール㈱ 他 |
事業内容 | 鋳鉄添加合金事業(球状化剤、接種剤、強度アップ剤などの製造、販売) 製鋼添加剤事業(脱ガス剤、ワイヤー添加剤の製造、販売) |
現代社会はまさに日進月歩。目まぐるしいスピードで進化していますが、この文明がある限り、鉄や金属が世の中からなくなることはありません。その中で、今日も私たちは生きていきます。
昭和36年に大阪で創業した「大阪特殊合金株式会社」は、鋳鉄用添加剤、鋳鉄用球状化剤・接種剤をつくるメーカーとして、このニッチな業界でいちばん長い歴史を誇ります。創業者である父の代から、長い年月と数々の経験によって培った「メイド・イン・ジャパン」のクオリティ、トップシェアは、どこにも譲れません。
合金というと、ロボットのようなものを思い浮かべる人も多いかもしれませんが、みなさんの暮らしを支える私たちの仕事は、直接目には見えません。しかも、そのつくり方は教科書にもない、ネットにさえ答えが載ってないものづくりの世界。自分でトライアンドエラーをくり返して、昨日よりも今日、今日よりも明日、少しずつよいものをつくっています。よりよい日本の未来に向けて、私たちはこれからも、無限の可能性を秘めた「合金」と、真摯に向き合ってまいります。