金属研究の世界的権威である東北大学金属材料研究所と8年間に渡る研究開発の末、実用化に成功した、「エクセレンスチタン」は、①強さ、②軽さ、③さびにくさ、④ニッケルフリーというメガネフレームに求められる性能を全て併せ持ちます。さらには⑤柔らかく曲がり、元の形状に戻る「超弾性」という性能を発現するため、メガネフレームのつるに採用することで、掛けている人の頭を包み込むような柔らかな感触(掛け心地)を長く持続する、まさにメガネフレームにとって理想的なベネフィットを実現することが出来ました。2009年に発売した「ラインアートシャルマン」を始め、エクセレンスチタンを使用した商品は、国内および海外の販売累計500万枚(2021年9月現在)を超え、その掛け心地の良さを高く評価いただいております。またスタイリッシュなデザインとトレンド感を取り入れた「ラインアートシャルマン アイ・シリーズ」を新たに加え、幅広い世代に向けた商品として展開し続けております。
微細な金属部品をレーザで接合する技術を開発し、従来の接合方法では実現できなかったメガネフレームの常識を打ち破るデザイン性と機能性を兼ね備えた製品の製造が可能になりました。レーザ微細接合技術は、0.5mm以下のスポット径でレーザを照射することで、瞬時に金属を溶かし接合することができるため、フレーム素材にかかる高温の熱影響を最小限に抑え、素材の特性を活かした製品を実現します。それによって、直径0.6mmよりも細いワイヤーを複数で構成した立体造形のつるにおいて、エクセレンスチタンの特長である超弾性特性を発揮した組立てが可能となり、従来にはない快適な掛け心地と美しく独創的なデザインの「ラインアートシャルマン」の商品化に成功しています。
メガネフレーム製造開発で培ったレーザ微細接合技術やチタン精密加工技術を駆使し、4種の素材を適材適所に配した世界初のマイクロ剪刀。その開発に当たっては刃の切れ味とその持続性実現のための素材選定から刃の擦れ具合、操作性、視認性、剛性に始まり、切っている感触とそのバネ持続性などを福井大学医学部と共に何度も試作し、進化させました。
目指したのは深部操作を長時間精緻に行う手術における術者への疲労問題の解決と、スピーディーな手術による時間短縮による患者への身体的な負担減。
当社はその問題に対し、円滑にストレスを感じることなく、しかも心地良く扱えるようハイブリッドに作り込んだマイクロ剪刀を提案。その取り組みと開発力、そして技術力が高く評価され、2014年にはグッドデザイン金賞を受賞いたしました。
2011年に韓国で開催された国際放射線防護委員会(ICRP)において、放射線から術者の目の水晶体を守るため、等価線量限度の引き下げが勧告されました。これにより、今後、具体的数値を伴った法令改正が見込まれ、X線から水晶体を保護するためには、重さのある鉛入りレンズを放射線防護眼鏡に使用する必要があります。
当社は、眼鏡フレームの研究・開発で培ったノウハウを投入し、鼻にかかる重さの負担を、圧力分散の設計で解決。総合眼鏡フレームメーカーならではの提案を行っています。
代表者 | 代表取締役社長 堀川 耕地 |
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連絡担当者 | R&D室 |
設立 | 1968年 |
資本金 | 6億1,752万円 |
従業員数 | 590名 |
売上高 | 177億円 |
事業内容 | メガネフレームのマーケティング、商品企画・開発、デザインから生産、販売までを一貫して手がけ世界100カ国に事業を展開しています。フレーム事業で培った微細加工技術を生かし、先端医療機器の製造・販売も行っております。 |
シャルマンはこれからも“ 掛け心地” に妥協しない製品を開発していきます。さらに、医療分野への事業開始に伴い、社内に蓄積された素材に関する技術を活用し、もうひとつの事業の柱にすることを目指しています。